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墓石の加工

石材は国内外の採石場から採石され、加工工場で石碑用、外柵用などの用途別に切断されます。切断された後はダイヤモンドの砥石で丹念に磨かれます。その後、熟練した職人により、手加工によって依頼された形状に仕上げます。

和型墓石の加工は地域や時代によって様々な加工が施されてきました。棹石の頭部は段をつける「香箱加工」がほとんどでしたが、昭和20年代前後には俗に「なでつけ」と呼ばれる平らな形になりました。なお、現在では香箱形に戻ってきています。また、頭の上に笠石を載せる「大名墓」と呼ばれる形や、ゆるい半月形をした「櫛形」、中部・関西では棹石の頭部の四隅を跳ね上げる形などがあります。神道墓の場合は棹石の頭を四角錐にした「トキン加工」がなされます。

棹石の下には上台がありますが、ここに細工をするのが階段状の曲線つけた「須弥壇亀腹」といわれる加工です。また、蓮弁を刻む「反花」という細工をする場合もあります。
最近は棹石と上台の間に「すりん」という座を入れる墓石が多く見られます。「すりん」には「角すりん」「猫足すりん」「丸すりん」などがあります。また、高級な雰囲気にする場合には上台の反花に合わせて蓮華座が置かれます。 中台には「鎬」という加工が施されます。「鎬」は一般的に「水垂」といわれ、水を流し切る勾配のついた加工のことを指します。

墓石の加工は地方によってその細部の加工が異なります。また、洋型墓石の場合は芸術性の高い、より自由な形式の加工がなされます。

トキン加工

すりん台

香箱加工

水垂

亀腹加工

蓮華座

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